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【歌い手のお悩み解決?】納得の歌にできるまでに人より時間がかかってしまう!【MIX師的見解で】

今回のお悩みはこちら


自分の中で歌ってみたするのに納得できるラインまで歌えるようになるのに時間がかかる
色々と気になって録音に時間がかかってしまう

ということで。


皆さんもきっと、

他の人ってどのくらい時間をかけてるの?

とか

もっと上手くできたら時短できるのにな

とか

思っていることでしょう。


確かにそれはそう!

できれば、あんまり時間がかかりすぎるのは避けたいと思っていることでしょう。


プロの人の録音は3回歌って、パッとできちゃうんでしょ!?


まぁそういう人もいますよ。

でも考えてみて下さい。


プロの人は、録音の時以外にしっかりと歌の練習をしてきて、ボイトレも通って、そのためにできることを徹底的にやった上で、録音ブースに入っています。


上記のお悩みをお持ちの方もおっしゃる通り、


自分の中で歌ってみたするのに納得できるラインまで歌えるようになるのに時間がかかる

は普通のことです。

何も問題はないですね。


なかなか納得できるラインに行かない、その原因は


①イメージが固まっていない(着地点を決めていない)

②自分の技量不足


のどちらかです。


①イメージが固まっていない(着地点を決めていない)


歌には作曲者の思い、ストーリーがありますね。

何を言わんとしているか、その本意・真意は作曲作詞者本人にしかわからないものですが、歌い手の解釈次第で様々な表現方法を提示でき、その歌の力を広げていくことができます。


歌って本当にすごいんですよね。


駄作すら名曲にする力があるんで。

(個人的には駄作などないとは思いたいところですが、良い言い回しが見つからなかった)


歌い手でその曲の印象って大きく変わるものなんですね。


逆にいうと、歌い手側のイメージが固まってない状態で、


なんでも良いけど音符通りに歌おう

なんかかっこいい曲だから、かっこつけて歌おう!

友達が死ぬ歌だから悲しく歌えば良いんだ!


といった短絡的な表現をすると、陳腐だなぁ…となってしまいます。

カラオケなら別に好きに歌えば良いし、歌ってみた動画だって公開カラオケ的なところもありますから、歌い手本人がそれで良いならいいんです。


先日Adoさんの録音時にどんなことやってるか?っていうTV番組をやってまして

そこでAdoさんのメモがビッチリ書かれた歌詞カードを公開されていました。

あくまでAdoさんの表現なので、それも正解の一つと捉えていただきたいのですが、1文字ずつどうやって歌うかのふりがなが振ってある感じでした。


Adoさんの場合、コロコロ と表現が変わっていくスタイルですが、彼女なりに「こうしたい」のイメージが固まってる状態で、なんでここをこんなふうにしたの?って聞くことができたら、きっとわりとちゃんと理由を答えられるんだと思います。(明確に言葉にはできなくても自分の中に意味とか答えを感覚でわかってる感じかな)


で。


イメージを固めるのに時間はかけて良いと思います。

しっかりと歌詞を読んで、


なるほどこういうストーリーなんだ

こういう感情なんだ


を理解しないと、人が聞いた時に感動や共感をされる歌は歌えないかなと思う訳です。


ある程度、歌える基礎のある人は、ここに時間をかけてしっかりイメージを固めた方が、歌い手としてのレベルアップをはかれます。


②自分の技量不足


イメージはできてるのにそれができない場合はこっちが原因です。


歌の基礎がバッチリできている=自分の声のコントロールができる


ですので、思った表現ができないということは、経験や技量が不足してることになります。

自分の中にあるものは表現できるものなのでね。


ただ、どんなにプロの人でもできないことはあります


何度も何度も、あぁじゃない、こうじゃないを繰り返すことで溜まっていく経験値から、表現できるようになることもたくさんあります。


できるまでやる


ってのも一つですし、


今できないけど録音時間が迫ってる・・・!から、今回は違う表現にしよう


でもいいのです。


逆にいうと、できないことがあるというのは、伸び代があるってことなので。

できるようになることで成長できるってことじゃないですか?

あ、これが今できないんだなってことに気付けるのも才能の一つです。


技量不足と感じることが出てきたら、チャンスだと思いましょう。


で、結局時間かかっていいものなの?


ってことなんですが、ある程度時間はかかるものなので、全然OK。

プロなら、録音までに練習して、録音時間は短くする努力は必要です(スタジオ借りる時間は短い方がコストがかからないから)が、歌ってみたをやる方のほとんどは宅録(スタジオ録音の人もいるけど)ですので、時間をかけてもコストはほぼかかりません。

何も問題はないです。


人よりも時間がかかってるんじゃない?

と不安になるかもしれませんが、それは


人よりも多くその曲と向き合って、真剣にその曲を表現しようとしてる


とも言えます。


でもって、それを繰り返していくことでだんだん、自分の中の歌の経験が積み重なっていき、表現方法も広がって、少しずつ時間をかけなくても自分の表現を表出できるようになっていきます。


他人と比べなくて良いのです。


レベルは人それぞれありますから。

ああいうふうに歌いたいな!という理想を追うことは素敵なことですが、

なんであの人みたいにできないんだ・・・!と嘆く必要はないのです。


自分なりに、「こういう表現をしたい」を探して、見つけて、それを表出することに集中して、自分の表現ができることを大事にして欲しいなと思います。


ちなみに基礎ができてないな、という場合は、ボイトレで基礎を固めてください。

声のコントロールが上手にできないと、表現することはちょっと無理な話になってきちゃうので。


最後に、録音時間の短縮方法をいくつかご紹介します


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ーーーーーーーーーーーーー


録音時間の時短術


①練習と録音をしっかり分けて時間を取る


練習も兼ねて録音した方が効率がいい!みたいに思う方もいるかと思いますが、

これは全然逆なんです。

練習の時間と、録音の時間は切り離して別々で取ってください。


練習しながら録音すると、声のブレがやマイクとの距離のブレまでを気に掛けることが難しくなります。音程やリズムに気を取られて、録音する時の注意までできないですよね。

そんなマルチタスクは至難の技です。


ですので、練習は練習。

しっかり歌詞を覚えて、音程やリズム、譜割、どうやって歌うか、発声の仕方の変換地点、ブレスの位置はどうするのか、上手くできないところの克服、これに集中します。


練習中も軽く録音して聞き直して、できてるかできていないかの確認をする。


時間をかけてください。


上記を気にしながら本番はめちゃくちゃ難しいですから。


で、できれば無意識でも「こう歌いたいな」ができるようになってから本番です。


録音の時は練習のように 練習の時は本番のように

は、とことん練習した人にしか通用しません。


何回も歌うと喉が枯れちゃう!って方は、何日かにわけてください。

(そもそも喉で歌うのはよくないので、腹式呼吸に切り替えるべきではありますが)


練習はかなり体力を削がれますので、体力もつけてくださいね。


②録音の時は、一曲丸々歌うようにする


1回の録音で1曲まるっと(業界ではツルッとと言います)フルバージョンで歌います。

それを3回やって、良いところを取る。


ができると、時短になるし最高なんですが、これがまた難しいんですね。

3回歌ったって、良いところがない!なんてこともあります。

同じところ何回もミスってる!とかもあります。

が、まずはツルッと歌ってみて下さい。


というのは、まずベースにするトラックができるからです。

それをベースに、「ちがったな」というところや、「間違ったな」というところを撮り直しします。


間違った箇所の前後4小節分を歌いなおします。

その時にマイとの距離とか、上を向いちゃうとか、下をむきすぎちゃうとかしないよう、1回目と同じように歌うことを心がけます。


③止むを得ない時は、1フレーズずつ録音する

①、②をやってみたけど、どうにもやっぱり上手く録音できないし、時間もかかりすぎる!1曲録音するのに半年以上かかった!


となってしまう方は、フレーズずつ録音をやってみてください。

ぶっちゃけ邪道です。もう、本当に邪も邪で、もしライブでてよ〜みたいなことがあった時にめちゃくちゃ困る状況になりかねない、魔剣ではありますが、流石に1曲録音するのに半年はかけすぎなので。


1フレーズずつ録音して下さい。


1フレーズとは、例えば米津氏のLemonを例に挙げると


(録音ポチ)「あのひのかなーしみーさえ」(録音切る。歌えたか確認。できたら次)


(録音ポチ)「あのひのくるーしみーさえ」(録音切る。歌えたか確認。できたら次)


(録音ポチ)「そのすべてをーぁいーしてた」(録音切る。歌えたか確認。できたら次)


(録音ポチ)「あなーたとーともーに」(録音切る。歌えたか確認。できたら次)


と、いった感じで、歌詞をぶつ切りにして録音していく方法です。


録音時間はめっちゃかかります。

一応、録音はできますし、ピッチやタイミング、表現は確実にできると思います。

ただ、歌の繋がりや流れはなくなるので、正直あんまりお勧めしたくありません。


もう一度言います。

オススメはしたくありません


でも何かこう、締め切りが迫ってて、何がなんでもこの日に出さなきゃまずいんだって!っていうセッパ詰まった時。そういうときには使わざるを得ないところです。通常では本当にやっちゃダメです。歌い手としての未来がなくなります。


1番、2番みたいな感じで切っても良いですが、それも間違った!とか、表現違った!とかは出てきます。録音方法としてはそれでも問題ないです。



ということで、結論!


時間はある程度かけても良い!!

そこに理由があるのなら!!


だらだら意味のない、身の入らない練習に費やしたり、

ゲームしながら歌うことを練習としたりしなければ

時間はかかっていいものです。

歌詞の理解や、表現の方法を考えたり、実際やってみたり

そういうことに時間をかけることで、歌の経験値を積むことになりますから

時間がかかることを気にしないでもOKです。


相談者様は一生懸命考えて、真剣に向き合った結果時間がかかっているだけ、それは当たり前のことだと思います〜!








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